おすすめポイント
当麻寺は奈良県葛城市にあり、奈良盆地の西方、大阪府との境となる、二上山の麓に位置します。ここには中将姫伝説で知られる當麻寺があり、その常用漢字体として、また最寄の鉄道駅名として当麻寺の表記が使われています。
古代、大陸からの物資や使者が到着する難波から、河内を通り大和へ到る交通路の要であり、その道のひとつ、竹内街道は最古の国道とも言われます。
この重要な地に建立された當麻寺は、交通アクセスが不便なためか普段は訪れる人はそれほどありませんが、中将姫ご縁の練供養や、ぼたんの花の見ごろには多くの参詣者でにぎわいます。
山麓の傾斜地に、大きく手を加えることなく當麻寺本堂をはじめとする伽藍が配置され、その奇妙な様式に様々な謎、解釈が提唱されています。
當麻はまた、相撲の伝説でも有名です。
この地の怪力自慢、當麻蹶速と、出雲国から呼ばれた野見宿禰との一戦は、人間の力士同士の相撲の始まりといわれ、當麻蹶速は負けはしましたが、両名ともに相撲の開祖として祀られています。
近鉄南大阪線当麻寺駅から當麻寺へ向かう途中には相撲の普及と當麻蹶速の伝承を目的として葛城市相撲館けはや座が設けられています。
また、当麻寺駅の駅前には当地名物のよもぎ餅を製造、販売する中将堂本舗があり、中将姫にちなんだ中将餅をはじめとする甘味を味わうことができます。
グルメ情報
当麻寺駅前の中将堂本舗では、当麻名物の中将餅を販売しています。持ち帰り用のほか、店内で草餅や中将餅のメニューが用意され、お茶と一緒に楽しむことができます。
散策の帰りに甘いもので一服するのはいかがでしょう。
けはや座の近く、もう少し西へ行ったところにあるのが、柿の葉ずしヤマト当麻店です。
さば寿司を柿の葉で包んだ柿の葉ずしは奈良県のお土産の定番といってもいいでしょう。
鮭を使ったものもありますので、お好みでどうぞ。
當麻寺門前の古民家で営業しているのは、釜めしの玉やです。
かに、鶏、豚、牛の各種釜めしや、そのセットが味わえます。
土日祝限定の茶粥も狙ってみたいところです。
当麻寺駅から東へ、徒歩15分ほどのところにあるのが、イタリアンの店マガジーノです。
真のナポリピッツァ協会認定店というこちらは、世界各国からの参加者が集う中、本場イタリアで開催されたナポリピッツァの大会で部門別3位になったこともあるという、本格ピッツァが人気です。
また、料理に使う野菜は、店の前の畑で栽培している自家製のものにこだわっているとのこと。
古の奈良の都の名刹とイタリアン、異質に見えて、伝統を守り続けるという点では共通しているのかも知れません。
観光地の見どころランキング・1位
中将姫の信仰厚い當麻の地で、その名にちなんだ中将餅を販売するのが中将堂本舗です。地元で採れるよもぎを丁寧に仕上げて作ったよもぎ餅に、甘みを抑えた独特のあんを載せ、當麻寺に咲くぼたんの花びらをかたどったという中将餅は、すべて手作りの自家製です。
店内でお茶と一緒にいただいたり、お土産に買って帰り、中将姫の伝説に思いをはせながらいただくのもいいでしょう。
また、店内メニューには、冬季限定ですが、きなこがけ草餅や、草餅を使ったぜんざいが用意されています。
お店は当麻寺駅のすぐ近くですから、帰りの電車の待ち時間にお買い物や休憩をすることもできます。
中将餅は全国への発送もお願いできるようですから、お世話になっている方へのプレゼントの他、たくさん買って、持ち運ぶのが大変、といったときには家に送ってもらうといったことも可能ですね。
観光地の見どころランキング・2位
中将姫伝説では、中将姫という女性が蓮の糸を使って一夜で曼荼羅を織り上げたとされています。この曼荼羅を本尊として安置しているのが當麻寺本堂で、このことから曼荼羅堂とも呼ばれます。
綴織当麻曼荼羅図として国宝に指定されているものは、絹糸を染めてから織った、綴織によるものと鑑定されていて、中将姫の織った蓮糸のものは実在したかも含めて不明です。
綴織当麻曼荼羅図は損傷が激しいため丁寧に保管されていて、これ以上の劣化を防ぐため、原則非公開となっていますが、まれに特別展などで公開されることがありますので、興味のある方は見逃さないようにしましょう。
普段本堂に安置されているものは後に転写されたものですが、それですら16世紀または17世紀の貴重な文化財です。
當麻寺本堂は解体修理の際に建築年が判明したものの、それ以前の建物の建材を再利用していたこと、対応する仏像本体の無い板光背が多数発見されたことなど、謎の多い建物です。
観光地の見どころランキング・3位
東塔、西塔の二つの塔がともに近世以前のもので、そろって国宝に指定されているというのは、日本中でもここだけです。さらに本堂とその中に安置されている当麻曼荼羅厨子、綴織当麻曼荼羅図、金堂の本尊である塑造弥勒仏坐像、日本最古級とも言われる梵鐘、奥院所蔵の倶利伽羅竜蒔絵経箱と、実に8点もの国宝と、多数の重要文化財を有する古刹です。
創設については神話的なものも含めて諸説ありますが、当地の豪族当麻氏の氏寺として建立されたものと推定されています。
その後、中将姫伝説の広まりとともに信仰を集めました。
創建について未知の部分が多く、伽藍の配置が類を見ないこと、対であるはずの二つの塔が百年も隔てて別々の様式で作られていることなど、非常に謎の多いお寺でありますが、戦乱で消失した建物も多い中、奇跡的に残った塔が教えてくれることは少なくありません。
まとめ
東塔、西塔の二つの塔がともに近世以前のもので、そろって国宝に指定されているというのは、日本中でもここだけです。さらに本堂とその中に安置されている当麻曼荼羅厨子、綴織当麻曼荼羅図、金堂の本尊である塑造弥勒仏坐像、日本最古級とも言われる梵鐘、奥院所蔵の倶利伽羅竜蒔絵経箱と、実に8点もの国宝と、多数の重要文化財を有する古刹です。
創設については神話的なものも含めて諸説ありますが、当地の豪族当麻氏の氏寺として建立されたものと推定されています。
その後、中将姫伝説の広まりとともに信仰を集めました。
創建について未知の部分が多く、伽藍の配置が類を見ないこと、対であるはずの二つの塔が百年も隔てて別々の様式で作られていることなど、非常に謎の多いお寺でありますが、戦乱で消失した建物も多い中、奇跡的に残った塔が教えてくれることは少なくありません。